子供が言葉の語尾だけ発音するのはなぜ?

こんにちは!

きっずびーです。

子ども達と話していてついつい汲み取ってしまい「あっ言葉がしっかり出てなかったな」と後で気が付くことがあります。

例えば、

りんご→「ご」

くるま→「るま」など、

 

語尾だけしか言えないと心配になってしまいますよね。

でも、ことばの話し始めに、まず語尾からって比較的よくある現象なんです!

初めての意味のある言葉(発語)を「初語」と言います。

初語が出る時期には個人差がありますが、だいたい1歳前後の場合が多いようです。

でもどうして語尾からなの?

いくつか考えられる理由を列挙して解説します。

  1. 語尾が聞き取りやすく、記憶しやすいから
  2. まだ長い言葉をお話できないから
  3. 音韻意識が未発達だから
  4. 発音の難しい音を省略して言っているから

語尾が聞き取りやすく、記憶しやすいから

ことばのなかで、語尾が聞き取りやすく記憶しやすいから、語尾を覚えてお話している可能性があります。

大人でも、耳慣れない外国語の会話を聴くと、全体を聞き取ってまねして言うことは難しいですよね。

でも、語尾の部分はある程度印象に残ったりします。

子どもも同じで、日本語のことばの語尾は印象に残りやすく、覚えやすい部分です。

すべての子どもが語尾から話すわけではないのですが、語尾のほうが覚えやすく言いやすいお子さんも珍しくありません。

まだ長い言葉をお話できないから

ことばをお話するには、音から音へ、口の形や舌をコントロールしながら動かす必要があります。

長いことばになればなるほど、口や舌の動かし方も難しくなります。

ことばの話し始めのお子さんは、まだ口や舌をなめらかに動かすことが難しいので、語尾など単語の一部だけを言ったりする場合があります。

 

音韻意識が未発達だから

音韻意識とは、「ねこ」は「ね」と「こ」の音からできている、と気づく能力のことを言います。

幼い子どもは、音韻意識がまだ発達していないため、「ねこ」を言葉のまとまりとして捉えて発音しています。

音韻意識が発達してくると、言葉を構成する音に興味を持ち、しりとりなどの遊びも行えるようになっていきます。

音韻意識が未発達の場合、言葉の一つひとつの音に気をつけて発音するというよりは、聞こえた通りに言葉のまとまりとしてお話している状態ですので、言葉が不明瞭になりやすくなります。

そのため、音のまとまりとして聞こえた通りにお話しようとして、一番印象に残っている語尾の部分をお話しているのかもしれません。

 

そこでおすすめの遊びがあります。

音韻遊びです。

❶絵カードに音の数だけシールを貼ります。

❷絵カードを床やテーブルに置きます。

❸子どもにカゴや袋を持たせます。

❹「動物がりに行こうよ」の音楽に合わせて絵カードの周りをぐるぐる回ります。

❺いいタイミングで歌を止めて取ってもらいたい絵カードの言葉の数だけ手を叩きます。

「りんご」なら手を3回少しゆっくり目に叩きます。

お話がある程度出来ていても、よく言葉を間違える子や語彙が少ないお子さんにぜひやってみてください。

りんごは音3つからできているんだ!この気づきがとてもたいせつです。

2,3歳で語尾で話すようなら言語聴覚士のところへ一度いってみてくださいね。

でも、焦らないでください。「うちの子は懸命に話しているんだ」と受け止めて「そっかぁ○○なんだね」

とそっと正しい言葉を教えてあげてくださ。